コラム
瑠璃椿
ライター: 瑠璃椿

デジタル遺品に注意。遺品は物だけじゃない。デジタル化、データ化したプライバシー遺品の取扱い方。

2019.4.12

困る女性
 
デジタル社会となった現代において、パソコンやスマートフォンといった「デジタル遺品の処理」という新しい課題が多くの遺族を悩ませています。
デジタル機器はメールやSNSのアカウントなど、まさにプライバシーの宝庫ですので、故人が亡くなった後の処理が非常に難しい遺品です。
 
 
この記事では、デジタル遺品とはどのようなものであるか、実際にはどんなトラブルがあるのかを解説します。
これからの時代にますます重要となってくるデジタル遺品について、正しい知識を身に着けましょう。
 
 

データも遺品になる

 
 
一昔前は遺品というと不動産や貴金属、アルバムなど、実際の「物」として存在しているものが中心でした。
しかし近年デジタル化が進む社会の中で、パソコンやスマートフォンという機器そのものだけではなく、その中のデータも遺品として残るようになってしまったのです。
このような電子データなど目に見えない遺品のことはデジタル遺品と呼ばれています。
 
 
デジタル遺品はプライバシーの塊ですが、放置しておくのは危険です。
取扱に注意しなければ、最悪の場合スマホやPCで登録しているクレジットカードの情報などを抜き取られて悪用されてしまう…といったトラブルに巻き込まれてしまいます。
 
 

主なデジタル遺品の種類

 
 
デジタル遺品には様々なものがありますが、特にメジャーなものをピックアップしてみましたのでご紹介します。
自分の身近なものも非常に多いですので、遺族としてだけでなく、もし自身が亡くなってしまった時どうするのかも考えておくと良いでしょう。
 
 

スマートフォン

 
スマホ
 
スマートフォンは最も身近なデジタル遺品です。
現代では50歳以上の方の半数以上がスマホからインターネットを利用しているという調査結果もあり、今や年齢に関係なく一人一台が当たり前の時代です。
 
 
スマートフォンにはメールやLINEなどの個人間のやり取りや、写真などの画像データ、様々なアプリやSNSのアカウント情報などが詰まっており、まさにプライバシーの宝庫です。
遺品のスマートフォンの内部情報から故人の死後に思わぬトラブルが発生することも少なくないので、デジタル遺品の中でも特に慎重に取り扱う必要がある物だと言えます。
利用の解約自体は遺族が各通信会社に持ち込むことで手続きすることが可能です。
 
 

スマホのセキュリティーはパソコンよりも強固

 
 
スマートフォンのセキュリティは実はパソコンより強固と言われ、スマホのメーカーや携帯電話のキャリアなどでもロック解除には応じてもらえません。
スマートフォンのパスワードはそれほど強固なものなのです。
 
 
パスワードが分からない場合は、本人や配偶者の誕生日など推測できるパスワードをすべて試してみたり、手帳やパソコンの中にパスワードのメモがないか探すなどしてみましょう。
ただし、解除に失敗し続けるとペナルティが発生する(次のパスワード解除までに1日置かなければならないなど)という端末もあるので注意が必要です。
 
 
特に高齢の家族がいる場合は、パスワードをエンディングノートなどに残すように伝えておきましょう。
 
 

そのまま処分するのは非常に危険

 
 
ロックが解除出来ないからといって端末をそのまま処分するのは非常に危険です。
メールアドレスや写真データなどの個人情報や、SNSや動画サービスなどのアカウント、クレジットカード情報などあらゆる重要データが内部に残っている可能性があるからです。
万が一それらのデータやアカウント情報などが第三者に渡ってしまった場合、クレジットカードを悪用されるなど思わぬトラブルに発展してしまう可能性があります。
 
 

解除できない場合はデジタル遺品業者に依頼する

 
 
デジタル遺品には、ロックの解除やデータの消去などをサポートしてくれる専門業者が存在します。
スマートフォンのロックの解除サービスを行っている業者も多いですので、最終的には依頼してみるのも良いでしょう。
料金は平均で1万~2万円ほどかかりますが、解除に失敗してしまった場合は返金してくれる業者もあります。
 
 

パソコン・タブレット端末

 
スマホやパソコンのロック
 
パソコンやタブレット端末もスマートフォン同様にそのままにしておくと危険なデジタル遺品です。
有料サイトの利用や株取引などを行っていた場合、放置しておくと後日思いもよらない請求が届く事になってしまいます。
逆にネットバンキングなどに大きな資産が残っている可能性もありますので、必ずチェックするようにしましょう。
パソコンのログイン自体にはロックをかけていないという人も居ますので、一度起動して確認してみるのが良いでしょう。
 
 
パソコンのログインパスワードは利用できる文字も文字数も無制限ですので、心当たりが無い場合は闇雲に入力しても解除出来る可能性は低いです。
解除出来ない場合は専門業者に依頼して解析してもらうようにしましょう。
購入店やPCの販売メーカーなどでは基本的に対応出来ませんので注意が必要です。
 
 

USBやHDDのデータもデジタル遺品に

 
HDD分解
 
パソコン本体だけでなく、USBメモリやHDDのデータなどもデジタル遺品の一部です。
写真やメールなどの内部のデータは遺族を喜ばせるものだけではない可能性がありますので、閲覧は慎重に行う必要があります。
 
 

SNSのアカウント

 
 
故人が使用していたTwitter、Instagram、LINEなどのアカウントもデジタル遺品となります。
特にSNSのみで繋がっていたと思われる人に訃報をお知らせするかは遺族を悩ませる部分です。
もし自身が亡くなった時にお知らせしてほしい場合は、信頼できる家族に伝えるかエンディングノートなどに記しておくようにしましょう。
 
 
なお、Facebook、Instagram、Twitter、Googleなど多数のサービスで遺族によるアカウント削除依頼を受け付けています。
放置し続けるとアカウントを乗っ取られてしまうなどのリスクがありますので注意しておきましょう。
 
 

ホームページやブログ

 
 
故人がホームページやブログを持っていた場合もデジタル遺品として残ります。
ホームページやブログの運営には有料サービスのものもありますので、そういったサービスを利用している場合は利用停止を行わなければ請求が来てしまうことになるのでよく確認しましょう。
ログインパスワードなどが不明の場合はメールの中に残っている可能性が高いので、メールボックス内などを調べるか、「ID・パスワードをお忘れの場合」といったフォームから問い合わせてみて下さい。
 
 

ネットショップなどの会員情報

 
 
ネットショップなどを利用していることが判明した場合は利用解約手続きを行っておきましょう。
クレジットカード情報を登録してあることも多いので、放置しておくと悪用される恐れがあります。
入会手続きは簡単でも退会手続きは複雑であるサービスも多いので、しっかり調べてきちんと退会手続きを終えるようにしましょう。
 
 

動画や音楽の有料サービス

 
 
YouTubeやニコニコ動画などの有料会員や、Hulu、dtv、Netflixなどの有料動画配信サービスなどに入会している場合も解約手続きが必要です。
解約しなければいつまでも請求がきてしまうことになるので、速やかに退会しましょう。
 
 

個人情報の流出やアカウントの乗っ取りに注意

 
 
パスワードがわからないなどの理由で放置しておくとアカウントの乗っ取りなどの危険にさらされることになります。
個人情報の流出だけでなく、クレジットカード情報などを抜き取られてしまうと不正利用されてしまったりという悪質なトラブルに巻き込まれてしまう危険性があるのです。
 
 
デジタル遺品の扱いが困難である場合は、まず故人のクレジットカードだけでも停止してもらうように手続きをしましょう。
 
 

デジタル遺品のトラブルの実例

 
 
実際にデジタル遺品によって起こってしまったトラブルの実例について紹介します。
このようなトラブルに見舞われないように、生前のうちに対策をしておくのがベストです。
 
 

スマホのパスワードがわからない

 
パソコン・ロック
 
一番に引っかかるのがスマホのロックが解除できないというトラブルです。
スマートフォン自体は最悪初期化してしまう事も可能ですが、そうすると故人が使用していたSNSのアカウントデータなどが永久に不明となってしまう可能性もあります。
 
 
有料サービスの解約手続きが難航してしまうなどの弊害も発生してしまうので、データの削除は慎重に行うようにしましょう。
 
 

SNSのアカウントの取扱

 
 
SNSアカウントを残すか削除するかなどの意見が遺族間で別れてしまい、思わぬトラブルの種となってしまったケースもあります。
また、SNSでのみやりとりをしていた方へ訃報をお伝えするかなど、非常にデリケートな問題が付きまとうのも特徴です。
 
 

故人のプライバシー情報が思わぬトラブルに発展

 
 
特に多いのが故人のメールや画像ファイルなどによって異性関係(不倫)や借金などの秘密が発覚してしまうトラブルです。
見覚えのない異性との親しいやりとりや写真などを見つけてしまうと、遺族の精神的負担も計り知れません
最終的には泥沼の慰謝料問題などに発展しかねない恐ろしい問題です。
 
 

ネット証券の口座

 
 
特に故人が何も告げずに株取引などを行っていた場合、残された遺族ではどのように対処した方が良いのか不明な場合も多いです。
財産が残っている場合は相続できますし、逆に負債がある場合は相続してしまうと大きな借金を負ってしまう可能性もありますので注意しましょう。
 
 
ネット証券などは他人や素人では扱いが非常に難しいので、自分が亡くなってしまった時を考えて証券会社の口座などの情報は遺言などにきちんと残しておくのが良いでしょう。
故人からの情報が無い場合は、証券会社からの郵便物や書類などが残っていないか確認してみましょう。
 
 

デジタル遺品は生前整理を行っておくのがベスト

 
 
デジタル遺品は何も準備せずに遺すと他者が取り扱うには難しく、様々な課題が山積みとなるアイテムです。
生前整理業者などに事前に依頼することによって、遺族はスムーズにデジタル遺品の処理を行うことが出来るようになります。
 
 
株やオンライン口座などの財産の分与や、SNSなどの運用、連絡などについて決めごとをしておきましょう。
また、見られたくないデータの消去などについての対策をとっておくことも重要です。
 
 
エンディングノートや遺言、金庫、肌身離さず持っている手帳などにパスワードを記録しておくのも良いでしょう。
第三者に知られてしまうと悪用される恐れがあり危険なので、秘密を守りたい場合は他人の目ニ触れることがないように十分注意する必要があります。
 
 

専門業者に処理を依頼することも可能

 
 
デジタル遺品を専門で取り扱っている業者に依頼すれば、パスワードの解除だけでなくスマートフォン、パソコンの初期化や廃棄まで行ってくれます。
費用はかかりますが、デジタル家電の取扱に自信のない方はこうした専門業者に依頼するのも一つの手段です。
 
 
デジタル遺品のみの専門業者の場合は通常の遺品整理は行なえませんので、別業者に頼むなどの対処が必要です。
また、初期化をしてしまうと再度データを復元することは不可能となってしまいますので、決断は遺族の総意を確認するなど慎重に行いましょう。
 
 

悪徳業者に注意

 
 
近年ではデジタル遺品の増加にともない、パソコンやスマホのロック解除だけで数十万円要求する悪質業者が現れるなど、トラブルの原因となっています。
故人が無くなり気落ちしている遺族に追い打ちをかけるような卑劣なぼったくり行為です。
 
 
家族などが突然他界した場合、心神喪失状態で冷静な判断力を失っている可能性が高いですので、事前に相場などを調べておき被害に遭わないようにしましょう。
 
 

パソコンやスマートフォンの本体を遺族が引き継いで利用することも可能

 
 
内部のデジタルデータの処理が問題なく終わったら、本体をそのまま遺族が引き継いで使用することも可能です。
基本的には相続税もかかりませんので、まだまだ使える機器である場合は処分せず再利用しても良いでしょう。
 
 
 

まとめ デジタル遺品の取扱は慎重に!

 
 
デジタル遺品はこれからの時代に増える大きなリスクの一つとなります。
生前整理の業者に死後のデジタル遺品について相談するか、高齢の家族がいる場合は家族内でしっかり話し合いをしておくことが大切です。
 
 
もしも遺族となってしまった場合は、デジタル遺品の整理業者などに依頼してアカウント情報の削除などをきちんと済ませるようにしましょう。
また、秘密にしてある画像フォルダなどはあえて見ずに削除するという選択肢もあります。
個人情報の全てを知ることだけが正解ではありませんので、冷静に対処することが重要です。
 
 
デジタルは便利な技術である一方、こうした大きなリスクを抱えていますので、万が一の時の備えをしっかりしておきましょう。
 
 
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